【今、若者に大人気】泊まって学べる“DIY体験付き民泊”とは?|旅先で人生をアップデートする新しい宿泊体験
◆「泊まる」だけでは物足りない時代へ
近年、民泊はただ“安く泊まれる場所”ではなくなっています。
特にZ世代〜ミレニアル世代の旅行者は、「体験がある宿泊先」を強く求める傾向にあります。
そこで注目されているのが、DIY体験付き民泊です。
家具づくりや壁塗り、薪割りや工具体験、リノベ作業の一部に参加できるなど、
**“手を動かして旅に没入する”**という新しい宿泊スタイルが、全国に広がりつつあります。
◆なぜ今、DIY体験が求められているのか?
▶旅行が“自己表現”になった
旅先で何を食べるか、何を見るかよりも、
**「自分が何を体験したか」「どう感じたか」**が重視される時代。
SNSでの発信を前提に、「自分らしい旅」を求める層には、
DIY体験はまさに自己表現のネタになります。
▶“学び”と“遊び”を両立できる
旅行は癒しでもあり、インプットの場でもある。
DIY体験は、
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工具の使い方を学べる
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木材や素材の知識が得られる
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ちょっとした技術が身につく
という**“旅先の学び”**として人気を集めています。
▶「人とのつながり」が生まれる仕掛けになる
宿主や地域住民と一緒に作業をすることで、
自然と会話が生まれ、距離が縮まるのがDIY体験の魅力。
無言で壁を塗りながら「どこから来たの?」「また来てくれる?」といった
温かな交流が生まれるのは、DIY民泊ならではです。
◆どんなDIY体験が喜ばれている?|人気コンテンツ例
①「家具づくり体験」
木製スツールや小さな棚など、簡単に作れて持ち帰れるものは特に人気。
宿で使う用の家具を一緒に作る体験も喜ばれます。
②「漆喰塗り・ペンキ塗り体験」
一部の壁やドア、看板などをゲストと一緒に塗るだけで、
“自分の手で宿を作った”という記憶が残ります。
③「薪割り・薪ストーブ体験」
里山民泊などで人気。
火を使う体験=非日常の象徴であり、写真映えも抜群です。
④「古民家リノベ・屋根修繕の一部体験」
建物自体に手を加える重めの体験。
DIYスキルアップ系のYouTuberやサバイバル志向の若者に刺さるコンテンツです。
⑤「木工雑貨・アクセサリーづくり」
シンプルに楽しめて、旅の思い出にもなる。
家族連れ・カップルにも対応しやすい定番コンテンツです。
◆成功事例|“DIY体験付き民泊”で予約が急増した宿の共通点
◾️事例1:千葉県・いすみ市「DIYステイ古民家」
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ゲストに漆喰壁の一部を自由に塗ってもらう体験が好評
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子ども連れファミリーが「一緒に作った家」として愛着を持ち、リピーターに
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SNSで「#DIY旅 #壁塗り民泊」で拡散が進み、メディアにも掲載
◾️事例2:兵庫県・淡路島「DIY&STAY 海の音」
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流木を使ったランプやテーブルのDIYワークショップを毎週開催
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作ったものはそのまま持ち帰り or 宿内に展示
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海と工具という非日常の組み合わせが、Z世代に大ヒット
◆DIY体験付き民泊を始めるには?運営のポイント
▶道具の管理と安全対策が最優先
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使用前にレクチャー動画 or 紙のガイドを用意
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小型工具中心で構成
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スタッフの常駐時間を明確にする
▶“できあがり”を求めすぎない設計にする
ゲストが「完成させる責任」を感じてしまうと、プレッシャーになります。
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「途中まで一緒にやる」
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「スタッフが最後仕上げます」
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「何かを壊してもOK」
というゆるめの設計が満足度を高めます。
▶映える導線を設ける
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作業風景の撮影用スポット
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Before→Afterの掲示
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ハッシュタグ付きの共有ボード
など、SNS発信しやすい環境設計が重要です。
▶収益モデルは「体験課金型」 or 「無料で差別化型」
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体験費用として1,000〜3,000円程度を徴収
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or 「宿泊料金に含めて無料提供」することで選ばれる宿に
◆民泊オーナーへの提案|DIY体験は“未来の資産”になる
DIY体験は「旅のエンタメ」であると同時に、宿そのものの価値向上施策です。
なぜなら…
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壁を塗ってくれた人がSNSで拡散し
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家具を一緒に作った人が宿に愛着を持ち
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経年とともに“物語”が宿に刻まれていく
からです。
つまり、DIYは宿をブランド化する最強の手段なのです。
◆まとめ|旅人と“ともに作る宿”が、これからのスタンダードになる
宿主がすべて整え、提供する時代は終わりつつあります。
「一緒に作る」
「少し手を貸す」
「自分の手で何かを残す」
そうした関係性こそが、民泊の本来の価値だったのではないでしょうか?
DIY体験付きの民泊は、単なる宿泊ではなく、
“関係人口”を生み、宿そのものを育てる未来型の宿泊モデルです。
まずはペンキを一缶買って、宿の片隅に小さな「体験コーナー」をつくってみてください。
きっと、宿の空気も、集まる人も、少しずつ変わり始めるはずです。