【完全版】Kickstarterにかかる費用とは?手数料・初期費用・隠れコストまで全部解説|赤字を防ぐプロの予算設計術
はじめに|「Kickstarterに挑戦したいけど、費用が不安」という方へ
Kickstarterは世界最大のクラウドファンディングプラットフォームですが、
「いくらかかるの?」「手数料ってどれくらい?」「準備段階で自己資金は必要?」と不安に思う方も多いはずです。
結論から言えば、Kickstarter自体への登録費用はゼロ。
でも、プロジェクト運営には「見えないコスト」も多く存在します。
本記事では、Kickstarterにかかる費用のすべてを、【登録〜運用〜リターン発送】までのフェーズ別に解説。
さらに、赤字にならないための予算設計のコツも紹介します。
そもそも:Kickstarter利用料(手数料)はいくら?
Kickstarterで資金を集めた場合、以下の手数料がかかります。
✅ Kickstarter手数料:5%
→ 集まった総支援額の5%をKickstarterに支払います。
✅ 決済手数料(Stripe):3〜5%前後
→ 支援者がクレジットカード決済する際に発生。
→ 通常、3.5%+取引ごとに数十円と考えておけばOK。
✅ 合計:約8〜10%
つまり、100万円集めた場合、約9万円前後が手数料として引かれることになります。
あらかじめ、これを差し引いた「実質手取り金額」を計算しておきましょう。
実際に必要になるその他の費用(見えにくいコスト)
Kickstarter自体は無料で登録・公開できますが、準備や運営には自己負担が発生します。
以下はよくある費用項目です。
① プロモーション・動画制作費
Kickstarterでは「動画ありプロジェクト」が圧倒的に支援を集めやすいです。
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動画制作(編集・撮影):3万円〜30万円
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写真撮影・画像加工:1万円〜10万円
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ランディングページ制作:自作orプロに依頼で差が出る
クラウドワークス・ココナラ・Fiverrなどで費用を抑えて依頼することも可能。
② 英語翻訳・ネイティブチェック
海外ユーザー向けに英語でプロジェクトを作成する必要があります。
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DeepL翻訳+ChatGPTでコスト0も可能
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より正確な英語にしたいなら外注(5,000円〜2万円前後)
③ サンプル品・試作品の製作費
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ガジェットや商品系の場合、試作段階で10万円以上かかることも
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支援者に届けるリターンを前もって準備する場合、先行コスト発生の可能性あり
④ 広告費・マーケティング費
Kickstarterで成功するには、「公開前の告知と初動」がカギ。
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InstagramやXでの広告配信(3万円〜10万円)
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PR TIMESでのプレスリリース(3万円〜)
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海外インフルエンサーへのアプローチ費用(0円〜10万円)
⑤ 発送コスト(梱包+送料)
支援者へのリターン発送にかかる費用です。特に海外発送は要注意。
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国内送料:500円〜1,500円
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海外送料:1,000円〜4,000円(地域や重さにより異なる)
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梱包資材費:1件あたり100円〜300円
送料込みでリターン価格を設計しないと、赤字になる恐れがあります。
⑥ 為替手数料・送金コスト
Kickstarterでの資金はStripe経由で円に換算されて入金されますが、為替レートや送金手数料で数%目減りすることも。
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WiseやPayoneerを使えば安価に受け取れる
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法人口座・外貨受け取り対応の銀行がおすすめ
赤字を防ぐ!Kickstarter用「費用見積もり」のコツ
✅ 1. 手数料10%を最初から差し引いて計算
→ 目標金額100万円=手取りは約90万円前後と見積もる
✅ 2. リターン原価+送料を必ず含める
→ $39のリターンで送料1,200円、製造原価1,000円なら残りはわずか。価格設定が肝心。
✅ 3. 予備費10〜20%を必ず確保
→ 為替変動、材料費の高騰、遅延対応などのリスクを見込んでおく
✅ 4. “作業時間”も費用に換算する
→ 1人運用で工数が膨れ上がる場合、アルバイト外注や簡易ツール活用を検討すべき
よくある質問(FAQ)
Q. Kickstarterは無料で始められるの?
→ 登録・プロジェクト公開自体は無料です。
ただし、支援金が集まった場合のみ手数料が差し引かれます(約8〜10%)。
Q. 支援がゼロでも費用はかかる?
→ Kickstarterの手数料は「成立時のみ」発生するため、支援が集まらなければ費用はかかりません。
※ただし、動画制作・広告費・試作費などの準備コストは自己負担になります。
Q. 海外発送しなくてもいい?
→ 必須ではありません。国内支援者限定で設定も可能ですが、世界中から支援が入るため、海外発送対応のほうが成功しやすくなります。
まとめ|Kickstarterで「思わぬ赤字」を避けるために
Kickstarterの魅力は、少額からでも世界に挑戦できるところにあります。
でも、「無料で始められるから気軽」ではなく、計画性がないと痛い出費になる可能性も。
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手数料・為替・送料・広告費…あらゆるコストを事前に洗い出す
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原価率とリターン価格をしっかり設計する
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自分のリソース(時間・労力)も“費用”として見積もる
これができれば、Kickstarterは想像以上にリターンの大きなチャレンジフィールドになります。
まずは、「いくらあれば足りるか」を明確にし、赤字にならない計画から始めていきましょう。