甘鯛の旬はいつ?ふっくら柔らか甘鯛の料理法もご紹介

甘鯛はどんな魚か知っていますか?
関西では薄塩を振り鮮度を保ったものを「ぐじ」と呼び、古くから和食の最高級食材として知られています。

島根県でも甘鯛はスーパーなどでよく見かけますが、
旬の時期を知ればさらに美味しくお召し上がりいただけます。
【1,甘鯛とは】
甘鯛とはスズキ目キツネアマダイ科に分類されている魚です。
鯛と名前がついていますが、タイ科の魚ではありません。
鯛じゃないのに、「〇〇タイ」と呼ばれる魚

諸説ありますが、鯛に似ているから、赤いから、
味が鯛に似ているからなどの理由があるようです。

キンメダイやイシダイも分類上は鯛ではありません。
このように、鯛の名前がつく魚を「あやかり鯛」と呼んだりします。
キュートなお顔の甘鯛
体は細長く側扁し、額の部分が角ばった特徴的なフォルムをしています。

ユニークな頭の形から、古書では「屈頭魚(くずな)」と記載されています。
【2,甘鯛の種類】
食用として市場に流通するのは3種ほどです。

【アカアマダイ】
一般によく見かける種類です。
甘鯛というと、ほとんどはアカアマダイを指します。
体色はピンクから赤褐色で、尾ビレに黄色い筋あります。

【シロアマダイ】
流通する甘鯛のなかで最も味が良いとされ、高値で取引されます。
形はアカアマダイに似ており、色が全体的に白っぽいのが特徴です。

【キアマダイ】
流通量が少なく通常では見かけない魚です。
形はアカアマダイと似ていますが、顔や尾びれが黄色っぽいのが特徴です。
【3,甘鯛の産地は?】
日本において一般的なアカアマダイは青森から九州にかけての日本海側、千葉以南の太平洋沿岸部に分布しています。
農林水産省のデータによれば、漁獲量トップは山口県と長崎県で、
あわせて全体の約40%近くのシェアを誇っています。
山口県は「やまぐちブランド」として力を入れており、
漁獲した甘鯛を船上で1尾ずつ締めて鮮度を保っているのが特徴です。
島根県も第3位の漁獲量を誇っており全体の約12%を占めています。
松江地方では「コビル」という名で親しまれているようです。
【4,甘鯛の旬って?】
夏が旬と言われていますが、実は地域によって変わります。

福井県で「若狭ぐじ」と呼ばれる甘鯛は8~11月。
山口県は12月~2月、長崎県では秋~冬。
と言われており、地域によって様々です。
島根県は7月~10月を旬としています。
日本海の荒波で生活している甘鯛は脂がのっており上品で奥深い味わいが特徴です。
また甘鯛は、丸々と太った大ぶりのものほど脂が良くのっているいると言われており、旬の時期に購入する際のポイントになるでしょう。
【5,甘鯛の料理】
甘鯛は水分が多く、柔らかくしっとりとした身が特徴です。
定番の塩焼きだけではなく、粕漬やお吸い物などの料理にも適しています。
【昆布〆のお刺身】
塩を振り、身に昆布を挟んで1番寝かせます。
塩によって抜け出た余分な水分が昆布に吸収されると同時に、
身に昆布の旨味が加わり、甘鯛のコクを引き出します。
皮をあぶると香ばしさが広がりさらに美味しいです。
【煮付け】
あまり知られていないようですが、煮付けでも十分美味しい魚です。
塩を振り30分ほど置いた後に湯通しし、
沸騰させた煮汁に入れて15分ほど煮ます。
煮込むことで身が柔らかくなり、ふわったした食感が味わえます。
程よく煮汁が染み込み、お酒が欲しくなる一品です。
【お吸い物】
高級料亭で出てきそうなレシピが家庭でも簡単に作れます。
沸騰させただしに身を入れて中火にし、
塩、薄口しょうゆ、酒、砂糖入れます。
甘鯛の優しい甘さが引き立つ、上品で深い味わいのお吸い物に仕上がります。

熟成された旨味が詰まった干物がおすすめ
甘鯛は水分が多く身が柔らかいため、水揚げされてから時間が経つとお刺身として美味しく食べることが難しくなります。
甘鯛はお刺身よりも一夜干しがおすすめです。
塩を振ることでグッと身が引き締まり、うまみが濃縮されます。
新鮮な甘鯛をお家でも
市場に水揚げされたばかりの新鮮な甘鯛を一汐をして身を引き締め、一夜干し上げることで旨味を熟成させています。
ご家庭で焼いた際に、皮のほんのりとした香ばしさと、
口にした時の優しい甘さがクセになることでしょう。
普段あまり魚を食べない方も、この機会に甘鯛をご賞味ください。
 
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