島根・石川ののどぐろはなぜ別格？産地別の特徴と美味しい食べ方を徹底解説

1. のどぐろとは？

のどぐろ（正式名称：アカムツ）は、日本海で獲れる高級魚で、「白身のトロ」とも称されるほど脂の乗りが良く、濃厚な旨味を持つ魚です。特に島根県と石川県で獲れるのどぐろは品質が高く、全国的にも評価されています。

のどぐろは、その名の通り喉の奥が黒いことからこの名前がつきました。体長は30cmほどで、鮮やかな赤色の体表を持っています。主に日本海側の沿岸部に生息し、底引き網や延縄（はえなわ）漁で漁獲されます。脂がのっているため、どの調理法でも美味しく楽しめるのが特徴です。

2. 島根県産のどぐろの特徴

2-1. 豊かな漁場と漁獲量

島根県は日本海に面しており、栄養豊富な漁場が広がっています。特に隠岐諸島周辺や浜田漁港はのどぐろの名産地として知られています。島根県は全国でもトップクラスの漁獲量を誇り、地元市場でも多く流通しています。

特に浜田漁港では「どんちっちのどぐろ」としてブランド化されており、脂の乗りが一定基準を超えたものだけがこの名称を名乗ることができます。浜田漁港は日本海の寒流と暖流がぶつかる場所にあり、プランクトンが豊富で、それを餌とするのどぐろの成長が良好な環境にあります。

2-2. 味の特徴

島根県産ののどぐろは、脂の乗りが良く、焼くと皮目からじゅわっと脂が溢れ出るほどです。肉質は柔らかく、甘みのある脂と相まって、濃厚な味わいが楽しめます。

特に冬の時期に獲れるのどぐろは脂の含有量が増え、焼くとまるでトロのようなとろける食感を楽しめます。このため、刺身や塩焼きにすると特に美味しいとされています。

2-3. ブランド化

「どんちっちのどぐろ」というブランドで有名な島根県産ののどぐろは、通常より脂質が高く、特に質の高いものとして市場に出回っています。これは徹底した品質管理のもと選別されるため、一定の水準以上の美味しさが保証されています。

このブランドのどぐろは、厳しい検査をクリアしたものだけが選ばれ、身の締まりや脂の乗り具合などが均一で高品質なものだけが市場に出荷されます。

3. 石川県産のどぐろの特徴

3-1. 漁獲環境と流通

石川県では能登半島周辺でのどぐろが多く獲れます。特に七尾市や金沢市の近海で漁獲されるのどぐろは、適度な水温と豊富なプランクトンに恵まれ、良質な魚が育つ環境にあります。

能登半島の漁場は、深海からの冷たい水流と表層の暖流が交わる場所であり、のどぐろが豊富に生息しています。このため、漁獲量は比較的安定しており、金沢の市場でも頻繁に取引されています。

3-2. 味の特徴

石川県産ののどぐろは、島根県産に比べるとややさっぱりとした脂の乗りが特徴で、上品な甘みがあります。特に刺身にすると、脂のくどさが少なく、軽やかな口当たりが楽しめます。

このため、金沢の高級料亭では、のどぐろの刺身や炙り寿司が人気メニューの一つとなっています。

3-3. 市場価値

石川県では「加賀のどぐろ」として高級ブランド魚として流通しています。特に金沢市の近江町市場では、新鮮なのどぐろが多く取り扱われており、観光客にも人気です。

4. 産地別のおすすめの食べ方

4-1. 島根県産のどぐろのおすすめ調理法

• 塩焼き：脂が多いため、シンプルに塩焼きで仕上げるのが最高です。

• 煮付け：甘辛い醤油ベースの煮汁との相性が抜群。

• 炙り寿司：表面を軽く炙ることで、香ばしさと脂の甘みが際立ちます。

4-2. 石川県産のどぐろのおすすめ調理法

• 刺身：さっぱりとした脂の甘みをダイレクトに味わえます。

• 昆布締め：昆布の旨味が染み込み、さらに上品な味わいになります。

• 炭火焼き：じっくり焼くことで旨味が凝縮されます。

5. どちらののどぐろが美味しい？

結論として、島根県産と石川県産ののどぐろは、それぞれ異なる魅力があります。島根県産は濃厚な脂の旨味が特徴で、焼き魚や煮付けに最適です。一方、石川県産は上品な甘みがあり、刺身や炙り寿司で楽しむのに向いています。

6. のどぐろを楽しめる名店・市場

6-1. 島根県のおすすめ店

• 魚菜屋（ぎょさいや）：浜田市にある有名な海鮮料理店。

• しまね海洋館アクアス：のどぐろが観察できる水族館併設のレストランもおすすめ。

6-2. 石川県のおすすめ店

• 近江町市場：金沢市にある有名市場。

• のど黒めし本舗 いたる：金沢市の人気店。

7. まとめ

島根県と石川県ののどぐろは、それぞれ異なる魅力を持ち、日本海の恵みを存分に味わえる魚です。どちらも高級魚としての価値があり、日本各地の市場や飲食店で高い評価を受けています。

のどぐろを食べる際は、産地による違いを楽しみながら、自分好みの調理法で味わってみてください！