【保存版】もう価格で損しない!Booking.comの料金設定テクニックとOTA運用最適化マニュアル

はじめに|「売れてる宿」と「埋もれる宿」は“料金設計”で決まる

「Booking.comに掲載したけど、なかなか予約が入らない」
「Airbnbでは売れるのに、なぜかBookingでは弱い…」

それ、料金設定に問題があるかもしれません。

OTA(オンライン旅行代理店)上では、料金は検索結果で最初に目に触れる“勝負ポイント”。しかもBooking.comの価格表示は、他OTAとは少しロジックが異なります。

本記事では、宿泊施設がBooking.comで利益を最大化するための料金設定術を実例ベースで解説していきます。


第1章|Booking.comの料金表示の仕組みとは?

Booking.comでの価格設定を成功させるには、まずは「どのようにユーザーに表示されるか」を理解する必要があります。

▶ Booking.comの料金は“総額表示”が基本

つまり、税金や手数料込みの「最終支払金額」が表示されます。
→ Airbnbや楽天トラベルのように「税抜+清掃費」ではなく、すべて込みの価格で比較されるのです。

【例】

  • 表示価格:12,000円(税・サービス料込)
    → 手数料・清掃費なども含めたうえで利益が出る金額に設計する必要があります。


第2章|OTAで損しないための料金設計3原則

Booking.comは**“成果報酬型”の集客ツール**です。予約が成立したら手数料(約15%)が引かれます。

原則①:手数料を加味して価格を設計する

例えば、10,000円で販売し15%が手数料として差し引かれたら、実際の受取額は8,500円。

→ 利益が出るラインを「受取額ベース」で逆算して設定する。


原則②:清掃費など“別料金”にできない前提で組み込む

Booking.comでは「清掃費の追加設定」ができません(一部の施設を除く)。
→ Airbnbでは別料金にしている清掃費を、1泊あたりに均等割して宿泊料金に含める必要があります。


原則③:料金は「日別」×「部屋別」で設定する

Booking.comでは、1部屋ごとに複数料金を持つことが可能。
→ 週末・繁忙期・連休・特別日などに価格を柔軟に変えることが売上最大化の鍵。


第3章|【実践編】Booking.comの料金設定メニューを理解する

Booking.comの料金設定は管理画面(Extranet)から行います。

▶ 主な料金メニュー

  • 標準料金:基本となる価格。空室がある限り表示される。

  • 割引料金:早割・直前割・長期滞在割など。

  • キャンペーン:特定期間にだけ適用されるプロモーション料金。

さらに、Booking.comでは**「料金カテゴリ」と「販売チャネル」を分けて管理**できます。
たとえば「会員割引(Genius)」や、「特定の国からの予約者だけへの料金」も可能。


第4章|売れる宿に共通する「料金戦略」5つの鉄則

鉄則1|価格に“意味”を持たせる

たとえば:

  • 通常料金:14,000円

  • 早割30:12,000円

  • 直前割:11,500円

→ 「お得感」が伝わると予約率が上がる。特に直前割は残り1室時の決め手になる。


鉄則2|平日と週末で料金にメリハリをつける

→ 土日祝に同じ価格設定では“もったいない”!
カレンダー機能で曜日ごとの変動設定を必ず行いましょう。


鉄則3|Geniusプログラムで「見える率」を高める

GeniusはBooking.comの「常連会員向けの割引制度」で、このプログラムに参加することで検索上位に出やすくなる傾向があります。

→ 条件:施設のレビュー評価が高い/キャンセル率が低いなど


鉄則4|OTA横断で価格整合性を保つ(レートパリティ)

→ Booking.comよりAirbnbのほうが安いと、Booking.comが不利な扱いを受ける可能性あり
各OTAで価格バランスを意識することもブッキング率に影響。


鉄則5|連泊割引や曜日別料金を駆使する

→ 例:「2泊以上なら5%割引」「日〜木だけ割引」など
これは空室対策や閑散日の稼働率アップに効果的です。


第5章|料金設定でよくある失敗とその回避法

失敗例1|「予約は増えたのに赤字が増えた」

→ 手数料や清掃費を考慮せずに価格を下げすぎたパターン

【回避策】受取額ベースで損益分岐点を明確にしておく


失敗例2|「高くしすぎて誰も予約しない」

→ 周辺エリアや競合施設との価格比較を怠っている

【回避策】Booking.comの競合比較ツール「RateIntelligence」を活用する


失敗例3|「直前に空室が大量に残って焦る」

→ 高価格設定のまま直前まで放置した結果

【回避策】自動で価格を変動させる「Smart Pricing」や直前割引の設定をしておく


第6章|ツール&テクニックで“料金設定”を自動化する

▶ Smart Pricing(スマートプライシング)

Booking.com内で利用できる価格自動調整ツール
需要・競合・過去のパフォーマンスをもとに価格を最適化。

▶ サイトコントローラーとの連携で料金一元管理

「ねっぱん!」「Beds24」などのサイトコントローラーを使えば、Booking.com以外のOTAとも料金連動可能。


まとめ|Booking.comの料金設定は「見せ方×戦略」で結果が変わる

Booking.comで成功する宿泊施設の多くは、ただ安くするのではなく、“売れる価格の見せ方”を知っているのです。

  • 手数料・清掃費を考慮して利益が出る価格にする

  • 平日/週末/繁忙期の戦略的な価格設定

  • 割引やキャンペーンをタイミングよく活用

  • 競合比較やツールの導入で精度を上げる

利益を残すためには、「予約数」ではなく「粗利」に注目しましょう。


あとがき|OTAは“価格で戦う場所”ではなく、“戦略で勝つ場所”

Booking.comは価格勝負になりがちな場面も多いですが、それを回避するには「戦略」と「設計」の力が必要です。

価格を下げるのではなく、価値を正しく伝え、ゲストが「納得して選ぶ」価格設定こそが理想

今日から、売れ筋価格ではなく“利益が出る価格”をベースに設計を見直してみてください。

Shop now