島根県のどぐろが美味しい理由

島根県浜田市で漁獲されるのどぐろは絶品と言われています。その理由に迫っていきます
■のどぐろとは?
 標準和名は「アカムツ」といいますが、口の中が黒いことから全国的には「のどぐろ」として知られています。
浜田市(島根県)では約18㎝未満の小型のものをを「めっきん」と呼んでいます。
浜田市では平成21年に市の魚に制定されています。
■のどぐろの生息はどこ?
 北海道から沖縄までの広い範囲の200m前後の水深に生息しています。浜田漁港に水揚げされる「のどぐろ」は、対馬から浜田沖にかけての海域で、底びき網で漁獲しています。
■「のどぐろ」と呼称されたのは浜田が発祥であるという説がある?!
 のどぐろ」の呼び名は浜田が発祥と漁師さんの間では言われています。いつ頃から言うようになったのかは定かではありませんが、少なくとも50年以上前から言われていたそうです。
小型のものは「めっきん」と呼ばれ、現在のように流通が発達しなかった頃は、漁師さんの食事のおかずとして扱われていたそうです。
■なぜ島根県浜田市産ののどぐろが他所より美味しいのか?
 「のどぐろ」の身は柔らかく淡い紅色で、脂の乗りが大変良く美味しいことで全国的にも有名な魚です。浜田市では沖合底びき網漁業で8月から翌年5月に水揚げされる80g以上のサイズのものを「どんちっちノドグロ」のブランド名で出荷しています。
浜田の「のどぐろ」の脂の乗りは、年間を通じて良好なことが分かっており脂の乗りを示す脂質含有量の割合が、高いものでは25〜30%とまさに白身魚の「トロ」と呼ぶにふさわしい魚といえます。
浜田で水揚げされるのどぐろは「小目」と呼ばれる体型のものが多いと言われています。他産地の「大目」と比べ、でっぷりとした体型で頭が小柄なのが特徴です。
漁師さんの話曰く、「浜田の小目を食べたら大目は食べられない」そう。同じのどぐろでも体型によって全然違うそうです。
■のどぐろを守る、資源保護の取り組み
 島根の沖合底びき網漁船団は、美味しい「のどぐろ」を獲るだけではなく、限りある水産資源を守り育てる努力をしています。例えば・・・
◎6月1日から8月15日は資源保護のため休漁期にしています。
◎「めっきん」の漁獲が一定基準以上となった場合、その周辺の水域を10日間休漁とする「機動的禁漁区」を設定し、「のどぐろ」を大きく育ててから漁獲をする取り組みを行っています。(3月〜5月)