Criteo広告と一般的なディスプレイ広告は何が違う?成果を出す企業が知っている5つの本質的な差とは
はじめに|「Criteo広告ってディスプレイ広告じゃないの?」と思ったあなたへ
一見、Criteo広告もGoogleディスプレイ広告も「バナー広告」であるため、「違いがよくわからない」と感じる方は多いでしょう。しかし、**“見た目は似て非なるもの”**です。
両者の違いを正しく理解することは、広告費の無駄を減らし、CVRとROASを最大化するための第一歩です。
この記事では、「Criteo広告と一般的なディスプレイ広告(主にGoogle Display Network)との違い」を明確にし、**どちらをどう使い分けるべきか?**を徹底解説します。
1. 定義の違い|Criteo広告は「パーソナライズ型DSP」
まず、ディスプレイ広告という言葉自体が広い意味を持っています。
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Googleディスプレイ広告(GDN):Googleの提携サイトに出せる一般的なバナー広告
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Criteo広告:ユーザーの行動履歴に基づいて表示されるリターゲティング型の“ダイナミックバナー”
Criteoは「リマーケティング専用DSP」であり、ディスプレイ“広告”でありながら、目的も仕組みもGoogle広告とは異なります。
2. 配信の仕組み|Criteoは完全に“人ベース”、GDNは“枠ベース”
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GDN(Googleディスプレイネットワーク)
広告枠に対して入札する仕組み。ターゲティングは主に年齢、性別、興味関心、Web行動。 -
Criteo広告
ユーザーごとにAIが「どの商品を、いつ、どこに、どのように表示するか」をリアルタイムで判断。広告バナー自体もユーザーに応じて動的に変化します。
つまりGDNは「このジャンルの読者が多いサイトに出す」のに対し、
Criteoは「このユーザーが見ていた商品を追いかける」という違いがあります。
3. クリエイティブ|固定か、動的生成か
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GDN広告
バナー広告は固定。デザイナーが作ったクリエイティブをそのまま表示。
テストや差し替えは手動で行う必要がある。 -
Criteo広告
商品画像・価格・在庫などを商品フィードから読み込み、AIが1to1で自動生成。
例えば、Aさんには「カートに入れて放置した商品」、Bさんには「昨日見た商品」を表示。
→ “一人一枚”の広告体験が可能。そのため、CTR・CVRが圧倒的に高くなる傾向があります。
4. 配信面の違い|Criteoは独自ネットワークで露出
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GDNはGoogleが提携するサイト・アプリに表示されます。たとえばブログ、ニュースサイト、ゲームアプリなど。
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CriteoはYahoo!、楽天、Livedoor、SmartNews、MSNなどのプレミアムメディアと独自に提携しており、Googleとは異なる配信先を持ちます。
つまり、Criteoでしか届かないユーザー層が一定数存在するということです。
5. ターゲティングの意図|新規開拓かCV促進か
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GDN広告:
「新しい顧客にブランドを知ってもらう」「潜在層を刈り取る」ために使われることが多い。
ターゲットはまだ自社を知らない人。 -
Criteo広告:
「すでに商品を見たことがあるユーザー」への再アプローチ特化型。
カート放棄・閲覧履歴ありのユーザーを刈り取ることに特化。
→ つまり、Criteo広告は“購入を迷っている人の背中を押す”広告です。
6. 運用と費用面の違い
【GDN】
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クリック単価は30〜100円前後
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自由度は高いが、成果を出すには設計力・分析力が不可欠
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自社での運用も比較的しやすい
【Criteo】
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クリック単価は100〜300円程度が目安(CVRが高いため許容範囲)
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フィード連携やタグ設置など初期構築が必要
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基本的に代理店を通じた出稿が多い
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AI最適化により「放っておいても改善していく」設計が可能
7. どちらが向いている?目的別の使い分け戦略
目的 | 最適な広告 |
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新規ユーザー獲得 | GDN広告(Google) |
潜在層への認知拡大 | GDN+YouTube広告 |
カート放棄ユーザーのCV促進 | Criteo広告 |
商品閲覧者の追いかけ広告 | Criteo広告 |
ROASの改善 | Criteo広告 |
ブランド訴求・ファン作り | GDN+SNS広告 |
8. よくある質問(FAQ)
Q. Criteo広告はGDNの一部ですか?
→ いいえ。Criteoは独自の広告配信ネットワークとAIエンジンを持つ別のDSPです。
Q. どちらを先に始めるべき?
→ まずはGDNで新規ユーザーを集め、サイト訪問者が増えたらCriteoで刈り取るのが王道。
Q. 両方使う意味ありますか?
→ 十分あります。役割が異なるので、両方揃えて初めて広告効果が最大化します。
まとめ|Criteo広告とGDN広告の違いを理解して“広告の穴”を埋めよう
Criteo広告とGDN広告は、「どちらが優れているか」ではなく、「どちらが自社のフェーズ・目的に合っているか」で選ぶべきものです。
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新規獲得 → GDN広告
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購入後押し → Criteo広告
この“広告の前後”を意識して設計することで、広告の無駄打ちが激減し、売上が安定します。
広告戦略を再設計する第一歩として、ぜひCriteoとGDNの違いを自社の施策に照らし合わせてみてください。