豚肉のビタミンB1を効果的に摂取する方法

ビタミンB1が不足するとどうなる?
ビタミンB1が不足すると、ブドウ糖から十分にエネルギーを産生できなくなり、食欲不振、疲労、だるさなどの症状が現れます。また、脳はブドウ糖をエネルギー源としているため、ビタミンB1が不足するとエネルギーが不足し、脳や神経に障害を起こします。さらに、重症な場合は脚気(足の浮腫、しびれ、動悸・息切れ)やウェルニッケ・コルサコフ症候群(中枢神経が侵される障害)になり、重篤な場合は死亡することもあります。
玄米が重要なビタミンB1の摂取源だった日本では、ぬかを取り除いた精白米を食べるようになった元禄時代以降、脚気にかかる人が多くなり、江戸患い(わずらい)とも呼ばれていました。現代でも、インスタント食品などの利用の増加により、ビタミンB1が不足し、脚気にかかる人もいます。
どんな食品に多いの?
ビタミンB1は、肉類、魚類、豆類、穀類、種実類などに多く含まれています。穀類では米ぬかや小麦はいがに多いため、精白米にするとビタミンB1の含有量は少なくなります。
ビタミンB1はニンニクやタマネギなどに含まれているアリシンと結合してアリチアミンになると、吸収率が高くなります。しかし、熱に弱いため、調理による損失が大きいといった欠点があります。
効率的な摂取方法は?
豚肉に含まれるビタミンB1を効率よくとるには、アリシンというビタミンB1の吸収を助けてくれる成分を一緒にとるのがおすすめです。香りの強い野菜であるにんにくやにら、玉ねぎなどに多く含まれています。
アリシンは、細胞を壊すことで発生するので、にんにくやたまねぎをきざんだり潰したりして豚肉と一緒に調理すると効果的です。また、油で調理するとアリシンが壊れにくくなるといわれてるので、たまねぎやにらを豚肉と一緒に組み合わせ調理するように意識してみましょう。