益田市の特産品

 益田市は島根県西端に位置しています。水の都で知られる松江市や出雲大社で有名な出雲市は島根県の東部に位置しています。島根県の中で有名な市から最も遠い場所に位置している益田市。松江・出雲にも引けを取らない益田の特産品を紹介していきます。

【益田市とは】

 益田市は島根県西端に位置し、北は日本海、南は1,000mを超える雄大な山々を有する中国山地があり、そこに源を発する「高津川」・「匹見川」が流れ、雄大な自然に囲まれています。四季折々に表情を変える中国山地の山、日本海に沈む美しい夕日、そして夜空を見上げると今にも降ってきそうな満天の星空を見ることができます。そんな神秘的でロマンティックな光景に出会えるのが益田市です。人口は約4.6万人、島根県内では4番目に人口の多い市町村となっています。石見地方だと浜田市に次いで2番目の人口の多さです。
 清流日本一といわれる「高津川」は、一級河川の中でも珍しくダムがないため、つねに新鮮で豊かな水量を湛え、たびたび増水することで川底を一掃し、清流が保たれています。そのため屈指の水質を誇る清流が保たれていることで、良質のコケが発生し、薫り高い鮎が生まれます。この天然の鮎は人気が高く、益田市の名産品の一つです。また奥深い山中の最上流域は「ワサビ」の産地として有名です。これら沢山の恵みをもたらす高津川はまさに食の宝庫なのです。このように益田市には水や緑の豊かな自然と、その恵みを大切に守りながら暮らす人々が織りなす、素晴らしい環境が残っています。
 益田市は柿本人麻呂や雪舟のゆかりの地となっています。歴史の面からみて趣がある町でもあります。

【益田市の特産品】

【メロン】

 太陽の光をふんだんに浴び、みつばちによる自然交配後、一本のつるから一つのメロンを育てるため、他にないとろけるような甘さのメロンです。
糖度14度以上のメロンのみを厳選して出荷しています。
 島根のメロンの産地と言えば、「益田市」。益田市は、土壌の栄養と太陽の恵みをたっぷりと蓄えた、島根県を代表するメロンの産地です。そのお手頃な値段とは裏腹に、日々の栽培の努力は凄まじいです。 綿密に計算された部分に、1株1個の果実に選果、花が咲いて35日程度で一つ一つの果実に新聞をかけ、水と光、温度の加減を毎日チェック、メロンを極限まで鍛え、種をたくさん付けようとするメロンが、その栄養として甘みを蓄えます。益田の選果場には県内で唯一の糖度センサーを導入しています。選果場で糖度を計り、14度以上のメロンのみを出荷。そのため、どのメロンも糖度14度以上の甘みたっぷりの美味しさが保証される、まさにお墨付きのメロン!!生産農家の絶え間ない管理のもとで出荷されるメロンは、センサーでチェックしても、そのほとんどが14度以上の高品質なメロンでセンサーをほとんどがクリアするほどです。

 

【わさび】

 島根県益田市匹見町で栽培されているわさび。かつて、「東の静岡・西の島根」と言われるほど島根県はわさびの産地でした。栽培にはきれいな水と水温が高くならない場所が絶対条件です。高津川はこれまで何度も清流日本一に選ばれている川ですが、匹見のワサビはその支流・匹見川のさらに支流の最上流域、広葉樹森の湧き水に育まれています。山からの湧き水を利用する"沢(水)ワサビ"を育てる渓流式ワサビ田は、人が沢(谷)に石をひとつひとつ敷いたり積み上げたりしてつくります。また、この栽培方法は匹見特有であり、少量の湧き水を存分に活用できる反面、水害の影響を直接的に受けてしまうのが難点でもある。栽培には2年もの長い年月がかかる匹見のわさび、その労力を大変なものだが2年間じっくりと育ったわさびは絶品です。

 

【西条柿】

 西条柿は「さいじょうがき」と読みます。西条柿は広島県の西条(現東広島市)が原産と言われている品種です。西条が原産となっている事で西条柿と名づけられています。長福寺という歴史的なお寺では西条柿に関する資料があり、800年以上前から存在している柿ともなっています。西条柿は渋柿となっていますが、捥ぎ取らないでおくと完熟状態になり渋みが抜け甘味を感じる事が出来ます。この自然に完熟した状態を収獲した物を岡山県津山では「熟し柿」と呼んでいます。「熟し柿」が訛った言い方となる事で「づくし柿」と呼ばれています。西条柿は渋柿となっている事で、渋抜きを行う必要があります。渋抜きされた西条柿は糖度が15度程あり、甘味を楽しむ事が出来ます。形は縦長で側面に4つの溝があるのが大きな特徴的となっています。外皮は鮮やかなオレンジ色で果肉も鮮やかな色合いとなっています。果肉は柔らかく、トロけるような食感を楽しむ事が出来ます。ただ渋抜き後は日持ちがしない品種となっている事で、渋抜き後は早めに食べる事がおススメとなります。づくし柿は非常に柔らかく、輸送してしまうと果肉が崩れてしまいます。その為、産地以外ではなかなか味わう事が出来ない柿となっています。

 

【鮎】

  全国に数ある一級河川のなかでも「日本一」と言われるほどの水質を誇る清流「高津川」。良質な「天然鮎」の産地として知られ、例年6月には鮎釣り・鮎漁が解禁されます。山から海へと流れながら、沢山の恵みをもたらす高津川はまさに食の宝庫。高津川は、島根県西部を流れる全長81kmの一級河川。広島県境の吉賀町から津和野町日原を経て、益田市の日本海へと注ぎます。水源は樹齢1,000年を超す巨樹の根元に湧く泉「大蛇ケ池」。この名前は神話に由来したもので、素戔男尊(スサノオノミコト)に討たれた八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の魂が宿るという、神話の国・島根らしいエピソードがあります。高津川は国土交通省の水質調査で「清流日本一」に幾度となく選ばれており、一級河川でありながらダムの無い、日本では珍しい川です。
 古くから夏の味覚として愛されてきた鮎。秋に卵が孵化すると、川の流れと共に海へと下り、プランクトンなどを食べて成長した後、3月から4月頃に再び川へと上ります。川に遡上した鮎は岩に生える苔を主食として成長します。苔は川の水質や流れによって状態が大きく変化します。川の水質を表す苔を主食とする鮎は、川によって味わいを変える「川の環境を映す魚」。鮎の魅力として挙げられる「香り」に加えて、「旨味」や「食感」も生息する川の環境で大きく異なります。ダムのない高津川では、森林から流れ出る清流が保たれることで良質な苔が育ちます。その苔を食べる鮎は極めて香り高く、それでいて強い旨味も兼ね備えています。地元の詳しい方に聞けば、同じ高津川でも本流と支流で鮎の味に違いがあるといいます。本流は旨味が強く、支流の匹見川では香りがよりさっぱりとしているそうです。

 

【鴨島はまぐり】

 全国に数ある一級河川のなかでも「日本一」と言われるほどの水質を誇る清流「高津川」。何度も水質調査で1位を取った清流と日本海が交わる限られた海域のみに生息します。森から川を通じて運ばれるミネラル分をたっぷり含む汽水(淡水と海水が混じりあった水)で育つため、9cm前後の大型で歯ごたえ十分です。益田の大ハマグリは「鴨島はまぐり」と名付けられています。テレビと何度も紹介されたことのある、大きくて希少性の高いハマグリです。ぜひ一度益田市に訪れて召し上がることをオススメします。

 

まとめ

 益田市の特産品を紹介してきました。益田市を流れる清流日本1位に何度も選ばれたことのある「高津川」の恩恵により農産物や鮎やハマグリなどの魚介系の名産品が数多くありました。ぜひ益田市を訪れ、高津川の透明度や綺麗さを堪能してみてください。そして、高津川がもたらす名産品を食してみてください。